2012年4月19日木曜日

“中国で最も有名な日本人”加藤嘉一さんが語る中国企業とのつきあい方

2012年4月17日(火) NHK online

アジア各国とのビジネス、ますます期待されていますが、その中でも大きな相手が中国。ただ多くの日本企業が、中国でのビジネスで苦労していますね。そうした中で、日本企業の間で話題になっているのが、加藤嘉一(よしかず)さん、27歳です。“中国でもっとも有名な日本人”とも言われています。中国とどううまくつきあっていけば良いのか、一時帰国している加藤さんに聞きました。

加藤さんが、中国で注目されるのは中国語での歯に衣着せぬ発言。例えば講演では、『今ここにいる皆さんは、80年代生まれで世間から良いイメージがない。 しっかりとした基本教育を受けていないからだ』といった具合。 高校卒業後、北京大学に留学した加藤さん。反日デモで意見を求められたことをきっかけに、率直な発言が脚光を浴びるようになり、中国のテレビや新聞で積極的な発言をしています。中国での滞在は9年。中国版ツイッターで加藤さんをフォローしている人は140万人に迫る勢いです。加藤さんが感じる日本人と中国人の違いをまず聞きました。

【現地で感じる日本人と中国人の違い】
(加藤さん)『彼らはすごく積極的でアグレッシブに来ている。資金力、戦略力はすごく得意な分野です。一方で日本人は、そういった戦略に押されてしまい、どうしよう、どうしよう、どうしようと慌て、「こんなに大き話を受け入れられない。いったん本社に戻って議論しよう」となってしまう。そうこうしている内に、中国の方が早いから急にコミュニケーションが途絶えるんです』

【“商標権侵害”どう対処?】
(飯田)『日本の商標権を中国が侵害していることが問題になっていると思うんですけど、商標権を侵害する中国人のメンタリティというか思いというのは、どこにあるのでしょうか?』
(加藤さん)『中国の人たちは、基本的に目的のためには手段を選びません。日本企業としてやりにくいかもしれませんが、リスクに対する姿勢が必要だと思います。というのは、中国の人たちは基本的に性悪説の社会で生きているのです。日本人はまだまだぬるま湯につかっていて商標権を侵害されてから、初めて声を上げる。日本人は基本的にアウェイ(中国)で勝負しているわけですから、やはり「郷に入ったら郷に従え」という姿勢が必要な中で、日本人はスピードがない、ガバナンス力がない、戦略を語れない。細かいところはいいが、資金力がない、何もかも遅いというところが問題。そうしたことを覆せるような人物を中国に持っていくことが重要です』

【中国でのビジネス 大事なことは?】
(加藤さん)『コトバのチカラ。国際社会ですからね、ガチンコ、弱肉強食なわけです。そこで、やっぱり信頼関係を作ってこそ、ルール作り、コミュニケーションが円滑に進むと思う。まずは中国語、最低でも英語を一生懸命磨いて、相手の土俵で勝負して相手の土俵で勝ってこそ、本当の力。それを支えるのは言葉、言葉の力なんです』


(近田)ここからは、「きょうのプラス」。きょうは、中国企業とのつきあい方。加藤さんは、エネルギッシュな方ですね。
(飯田)中国で加藤さんの中国語による”本音トーク”が受け入れられているのだと思った
きょうちょうど、海外でも人気がある「クレヨンしんちゃん」の主人公のイラストなどが中国で勝手に商標登録され、商品が販売されていたことについて、中国の裁判所が著作権侵害を認定したことが明らかになった。ここにいたるまで8年もかかったが、商標登録も無効だと判断された。
(近田)中国の状況は変わった、ということ?
(飯田)小さな一歩ですが、中国にも変化の兆しが出てきたと期待したい。ただ、加藤さんが何度も「中国は性悪説で自己責任の社会」だと言っていたのが気になった。中国当局に法律や制度の整備を働きかけないといけないのは、もちろんですが、そういう国とビジネスをしていくにはチャンスもあるけどリスクもあると改めて感じた。

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「ぬるま湯につかっている」、「リスクに対する姿勢必要」など思い当たる言葉が多々あった。
日本の現状が基本と思わずまさに海外では「郷に入っては郷に従え」で行動をしなければならないと感じた。

By MT

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