2013年6月14日金曜日

近頃の「中国人人材がよく辞める」という日系企業の声に対し、「日系企業に勤める中国人管理職300人にアンケートを取ったところ、給与面以外で多く声があがったのは「会社の将来性」と「人間関係」でした。
                                                            --『中国ビジネス』2013年4月号  

前者に関しては、「業界的な先行きの明るさ」や「会社としての強みが明確かどうか」も勿論ですが、それ以上に「会社の理念に共感できるかどうか」や「会社としての方針や目標が明確かどうか」が重要だ、という結論を出すグループが多数でした。

後者もなかなか興味深い結果です。上司、部下、同僚、部門間、取引先など様々な人間関係がありますが、ダントツで最も多く挙げられたのは「上司」でした。「ついていこうと思える上司かどうか」、そして「トップダウンだけでなく、業務に対して責任を持たせてくれるか」が大きなポイントです。
これは責任感の強い管理者層に分析させたからこその結果かもしれませんが、個人的に研修以外でも少なくない中国人社員と接触する中で、一つの傾向であると確信しています。

もちろん給与面も大きな要因の一つです。ただ、単純に高給かどうかよりも、明確なキャリアパスが明示され、自身が正当に評価されているかどうか、そして自己実現を得られるかどうかが中国人人材の長期勤続の決め手となっています。また実際の経営では、給与面は福利厚生によってある程度カバーが可能なので、単純に額面だけに注視するのは会社として大きな誤りです。

By ZB

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